宮崎大学の5つ目の学部として平成28年に新設された地域資源創成学部。
地域づくりのリーダーを育てるこの学部で、「地域の防災を担いたい!」という学生有志が集まり、サークル『宮崎大学学生消防隊』が発足しました。
ここではメンバーが宮崎南消防署の協力を得て行った体験訓練の様子をリポートします。
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宮崎大学の5つ目の学部として平成28年に新設された地域資源創成学部。
地域づくりのリーダーを育てるこの学部で、「地域の防災を担いたい!」という学生有志が集まり、サークル『宮崎大学学生消防隊』が発足しました。
ここではメンバーが宮崎南消防署の協力を得て行った体験訓練の様子をリポートします。
いざという時に本当に頼りになるのは地域に住む消防団員だと思います。
10月某日、宮崎南消防署には、9名のメンバーが集まりました。サークル自体が発足して間もない中、今回の訓練は南消防署の全面協力のもとで行われることもあって、最初はさすがにみな緊張の面持ち。訓練が始まると、署員の一挙手一投足を見逃すまいと、真剣なまなざしで見つめていました。
▲宮崎南消防署の隊員から消火栓について説明を受けるメンバー。みな開けた経験がなく、興味津々。
訓練は屋内消火栓操法からスタート。屋内消火栓の仕組みや基本的な動作について、署員から丁寧な説明がありました。「皆さんは消火栓を開けたことがありますか?
この消火栓は学校や大きなスーパーなどに設置されているタイプで、15mのホースが2つ入っていて、火災の際は2つをつなげ、30mのホースとして使用します。消火栓の中には30mのホースが1本丸まって収められているタイプもあります」(署員)。
▲15mのホースを2本つなぎ、火元へとダッシュ。隊員のきびきびとした模範動作に一同感嘆の声!
メンバーはみな消火栓を開けた経験がないそうで「小学生の時に先生から遊びで開けてはダメと言われていたので、中を見たのは初めてです」「中はこんなふうになってるんですね!」と興味津々。署員のデモンストレーションの後、メンバーもホースを30m先まで運び、放水に挑戦しました。ホースを抱えた椎屋さんは「ホースを抱えたのも初めて。
はたから見ていると簡単そうでしたが、実際にやってみるとうまくいきませんでした。いざという時に使えるように訓練しておかなくては、と思いました」と決意を新たにしていました。
▲ホースを抱えて30m先へ…と、途中でホースが落ちそうに。「ここをもっとこう抱えて…」と隊員も走りながら指導。
操法訓練の後は、水消火器による消火訓練。まず署員から消火器の取り扱いについて指導を受けました。「消火器は、一家に1台は用意しておくことをおすすめします。ちなみに、消火器は1年に1回ぐらいはこうして(顔の辺りまで持ち上げて)振ってあげると長持ちするんですよ」(署員)。
訓練ではメンバーが代わる代わる消火器を手にし、火元と見立てたコーンに向かって放水しました。挑戦した原田さんは「小学校の防火訓練以来なので、とても新鮮でした」と満足げな様子でした。
最後は署員の皆さんの計らいで、はしご車に試乗できることに。約20mの高さに上昇したメンバーは口々に「高ーい!」「うわー!」などと感嘆の声を上げ、下で待つメンバーの呼びかけに応じて写真を撮るなど、滅多にできない体験に大喜びでした。
設立のきっかけを作った竹田卓生さんは、学生が消防団で活動することについて、万が一の時に動けるメンバーが常に学内に居続けることが大学や周辺地域にとって大きな力になると話します。「そのためにも、みんなが地元の消防団で活動しながら、学内でも消火栓を使った訓練などを継続してできるようになるのが理想です。
災害の時に本当に頼りになるのは、地域に住む消防団員だと思います」(竹田さん)。将来は公務員や消防士など、地域に貢献できる人材になりたいと口を揃えるメンバー。本県の地域防災を担う未来のリーダーとして、活躍が期待されます。
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