18歳以上なら加入できる消防団。
団員の減少、平均年齢の上昇により地域防災の担い手不足が課題となるなかで、今注目されているのが若者や学生の団員たち。
延岡市では頼もしい18人の精鋭による学生救急隊が誕生しました。
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18歳以上なら加入できる消防団。
団員の減少、平均年齢の上昇により地域防災の担い手不足が課題となるなかで、今注目されているのが若者や学生の団員たち。
延岡市では頼もしい18人の精鋭による学生救急隊が誕生しました。
■出動!九州医療科学大学学生救急隊!
2024年12月13日、延岡市消防団に「若い力」が加わりました。
この日、九州医療科学大学スポーツ健康福祉学科救急救命コースの1年生18名が、延岡市消防団長から「機能別消防団員」の辞令交付を受けました。
機能別消防団員とは、消防団の全ての活動には参加せず、個々人の事情や技能に応じて特定の活動にだけ参加する柔軟な制度。
少子高齢化や就業環境の変化に伴い、団員数が減少する昨今、総務省消防庁により新たな人材獲得を目的として2005年9月から運用されています。
例として、宮崎市消防団による水上バイク愛好家たちで組織された「水上バイク隊」があります。

九州医療科学大学学生救急隊の専用ポロシャツ
救急救命コースは病院前救護活動のスペシャリストである救急救命士の養成を目的としています。
救護活動に必要な知識や教養、技能の修得を目指す学生たちにとって、消防団での活動は実践的な学びの場となります。
また、消防団にとって専門技能を修得中の若い力が加わることは心強く、緊急時の活躍が期待されています。
本コースの西園与之教授は「医療現場や消防機関で働くことを希望する学生が多いため、消防団への加入を推奨していたところ1年生全員が入団してくれました。団活動で経験したことを将来に生かしてほしい」と話します。
大学では人体構造や救急医学を勉強する学生たち。
1年生の清水心春さんは「学んでいることとリアルな現場が徐々につながっていくのを感じています」と話します。
また、河邊瑛士さんは「消防団の活動は火を消すことだけだと以前は思っていました。実際は地域の催しに出たり、啓発活動をしていたりと、すごく身近な存在だったんですね」と入団後に気づきを得たといいます。
2025年2月27日には林野火災防ぎょ訓練を見学。
実際の火災現場を模した消火訓練は緊迫した空気が流れていました。
消防士を目指す式村威吹さんは「迅速な連携がいかに大事か学びました。重い装備やホースを抱えながら素早く動けるなんて驚きです」とのこと。
九州医療科学大学学生救急隊の活動はまだまだ始まったばかり。
今後、延岡地域を守る大きな力となることは間違いありません。


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