[漫画家(みやこのジョー)/今村幸一さん(60)(下新馬場在住)]
「『河童』について思いつくことなど何でもお話しください―」さまざまな町民の皆さんに話を伺った。
昔話に登場する河童は、恐ろしい存在として表現されることが多い。しかし、「人間と相撲をとりたがる」など、どこか憎めない一面も併せ持つ。ところで、「おかっぱ頭」「カッパの川流れ」「かっぱ巻き」など、現在、「かっぱ」という単語は私たちの生活に浸透している。
現代人にとって「河童」とはどういう存在なのか。その答えを求めて、さまざまな方の元へ赴いた。
漫画家(みやこのジョー)/今村幸一さん(60)(下新馬場在住)
町立図書館キャラクター「かっぱのがっくん」をデザインしました。胸のイチョウは「町の木 」、眼鏡は「めがね橋」からのイメージです。河 童は怖い存在とされていますが、人間と仲良くしたいという純粋な心があるのではと思います。河童と共生できる素晴らしい三股の自然を今後も守っていきたいですね。
(株)宮陶 会長・宮田兼重さん(86)(大野在住)
約15年前から、(株)宮陶では、「宮崎ガラッパ」と称して、陶器製の「河童の置物」を販売しています。会社で水を入れる陶器などを販売しているため、「清水にしか住まない」という河童を作ってみたのがきっかけです。河童の住めるような、きれいな川や水をみんなの力で守っていきたいですね。
三股中学校美術部長・上池亜美さん(15)(三股中3年)
三股中美術部(顧問・田中孝江教諭)では、今回 、『広報みまた』用に、河童のイラストを3点描きました。三股に河童伝説があることを今回初めて知り、驚きました。学校の授業で、郷土芸能や文化財保護について学んでいますが、こういった昔話もしっかりと受け継いでいかなくてはと思います。イラスト制作に当たっては、物語の情景を、見る人に分かりやすくなるよう心掛けました。
集まっみろ会長・森秋生さん(69)(勝岡在住)
勝岡地区住民でつくる「集まっみろ会」では、毎月1回、さまざまな活動を実施しています。ことし5月には、ノルディックウォーキングを行いました。目的地・勝岡城跡までの道中、勝岡の歴史や河童伝説などの説明を受けましたよ。地域伝承を後世にしっかりと伝えていかないといけませんね。
版画愛好家・有川龍次さん(62)(東植木在住)
三股に河童伝承が多く伝わっているのは、沖水川などの地形的な影響が大きいのではと考えます。今回、版画で河童を制作するに当たり(作品は[河童はどこにいる?(1)]に掲載)、多くの資料を基に想像を働かせてつくり上げました。まちおこしの一環として、今後、町で河童伝承の勉強会などの催しを開いてみてはどうでしょうか。
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