港から約7キロメートルの沖合に浮かぶ枇榔島は大ビロウ、小ビロウの二つの島からなり周囲約1.5キロメートル標高75メートルの無人島でビロウ樹があったことからこの名がつけられたといわれています。

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 伝説によると、神武天皇の軍船が、一頭の鯨を仕留めようとしたところ、鯨は美女に変身し「今、子供を産むところだから」と助けを求め、美女はもとの鯨の姿に戻って島影に消えたという逸話があり、別名「美女ヶ島」とも言われています。


 枇榔島は最も近い陸地まで約3キロメートルの距離があり、火山活動によってできた島は、柱状節理の切り立った断崖絶壁が特徴的です。

 島の上部はタブノキ、ヤブツバキ等からなる常緑広葉樹に覆われ、野鳥たちの絶好の繁殖地になっています。ウチヤマセンニュウやオオミズナギドリなど多くの鳥たちが集まりますが、特に、絶滅が心配される国の天然記念物「カンムリウミスズメ」は世界最大の繁殖地として有名です。平成22年11月には、国指定鳥獣保護区に指定されました。

 また、マダイの産卵場所としても知られ、好漁場で磯釣りのA 級ポイントでもあり、多くの釣りファンでにぎわっています。


 枇榔島は小さな島ですが、生き物たちのいのちを支えるかけがえのない島。この環境がこれからも損なわれることがないよう、守っていかなければなりません。


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美女が鯨の姿になって島に消えていった伝説が残る「枇榔(びろう)島」 写真

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