平成14年から開催された「みやざきザハール・ブロン音楽祭」。過去に5回、ザハール・ブロン氏の門下として共演した木嶋真優さん。今年はその後継事業として木嶋真優自らプロデュースする"宮崎ための"コンサートを開催します。
 ここから始まるコンサート…宮崎に縁のあるヴァイオリニスト木嶋真優さんに、お話をうかがいました。

今回(平成27年3月1日)で、宮崎市民プラザでの演奏は通算6回目となりますが、宮崎の印象や思いなどは―

[第2回(平成15年)みやざきザハール・ブロン音楽祭が、木嶋さん初めての宮崎、そして、初めての宮崎市民プラザ公演でした。当時の思い出やエピソードは―]

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今回(平成27年3月1日)で、宮崎市民プラザでの演奏は通算6回目となりますが、宮崎の印象や思いなどは―

 毎回宮崎に来る事をすごく楽しみにしています。宮崎のみなさんがとても暖かく、いつも戻ってきた、と思わせていただける様な素晴らしい歓迎とサポートをして下さっています。
 今まで色んな場所で弾かせていただいていますが、『皆さんにお会いできるのがまず一番楽しみ!』と私自身が心躍る場所として貴重で感謝しています。
 毎回ブロン先生と一緒に時を過ごす宮崎は、いつも周りにたくさんの生徒さんを引き連れている先生とはまた違う少しリラックスした柔らかいお顔を見られる場所でもありました。
 寺原さんのロマンスを聴いたのも、弾いたのも宮崎。そして海外で私が演奏したり、先生が演奏されているのを聴いていつも宮崎の光景を思い出します。


第2回(平成15年)みやざきザハール・ブロン音楽祭が、木嶋さん初めての宮崎、そして、初めての宮崎市民プラザ公演でした。当時の思い出やエピソードは―

 一番はじめは、ブロン先生とピアニストのイリーナさんと母と宮崎に行ったのを覚えています。
 先生とデュオを弾けるのが嬉しくて、はじめて来たのに皆さんが暖かく迎えてください、美味しいものをたくさん食べに連れていただき、ただただ楽しかった思い出です。
   オルブライトホールの音響も大きさも大好きです。


来県の際によく行かれる場所や印象に残っている場所、または今後行きたい場所は―

 いつもほとんどホールとホテルへの往復しかできないのですが、アウトリーチは毎回とても印象に残っています。
 実は今まで宮崎でしかアウトリーチをした事がないんです。色々な学校を回って、子供たちと触れ合い、目の前に座っている子供たちの前で弾くのは、毎回私自身学ぶことがたくさんあり、刺激的で逆にパワーを貰っていました。


木嶋真優スペシャルカルテット~Concert for MIYAZAKI~はその名のとおり宮崎のためのコンサートですが、見どころや聴きどころなどポイントは―

 今回私が一緒に音楽をしたいメンバーと、今一番弾きたい曲を集めた、本当に今の私の音楽家としての集大成といっていい程聴き応えのある、かつ皆さんにも『素晴らしい曲だ!』と思っていただけるような曲を盛り沢山詰め込みました。

 いつもはオーケストラとの共演か、ヴァイオリンとピアノでのリサイタルという形式しか、日本ではした事がありません。
 室内楽は海外ではやっているのですが、私の室内楽を聴いていただくのは宮崎の皆さんはもとより、日本での室内楽デビューが宮崎になります!

 小さい頃から宮崎の皆さんが、私の成長を見守って下さり、応援して下さり、子供だった私を相手に、大人の皆さんが全力で心からのサポートをしてくださり暖かさを学びました。そして宮崎の皆さんに育てて頂いたとずっと思っていた矢先、私のプロジェクトとして、室内楽をしてもいいというお話をいただき、これが私の室内楽デビューとなり、宮崎でひとつの節目を迎えられます。音楽家として室内楽というのは、何よりも一番、欠かせないものであり、宮崎でまたひとつ、成長できる場を頂ける事に感謝しています。

 プログラミングとしては、ヴァイオリン、ピアノという皆さんお馴染みの編成から入り、そのあと、だんだん楽器を増やし、最後はシューマンのピアノカルテットを演奏いたします。


今回のスペシャルカルテットのメンバーについて、簡単にご紹介ください。

 ピアノの江口玲さんは、私が中学生の頃からずっと共演してきて、一番信頼している素晴らしいピアニストです。本当にたくさんのレパートリーを一緒に弾いてきました。今回は室内楽初共演。長く共演していても、いつもとは違う発見や驚きがあると思うので楽しみです。

 ヴィオラの川島嘉子さんは、女性の先輩音楽家として、プライベートでもたくさんアドバイスを頂いている、もちろん音楽の上でもとても尊敬している、大切な先輩です。出会いは小沢征爾さんと水戸室内楽団―小さなオーケストラの編成です。今回は川本さんと二人でぜひ演奏したいと思った、あまり聞くことのないデュオを。そこからトリオ、カルテットと、今回初めてこの小さな編成で、音楽上での密な会話が楽しみです。たくさんの刺激がある事と思います。

 チェロの辻本玲くんは、若手で今一番共演したい、と思ったチェリストです。私と同じ関西人でもあり、同じく小さい頃から海外で勉強している勢いのある音楽家。お互い若手ならではのユニークなアイディアを交換できたらいいなと思います。


最後に、宮崎のオーディエンスおよび本誌読者のみなさんへメッセージを―

 インタビューを読んで下さりありがとうございます。今回のコンサートは宮崎の皆さんの前で室内楽デビューする事に意味があり、楽しみであり、ぜひ皆様にお越しいただきたいと思っています。
 私の演奏を何回か聴いて下さっている方にも、初めての方にも、たくさんの発見とたくさんの幸せをお届けできるコンサートになるようにと、メンバーやプログラムをじっくり考えさせていただきました。

 宮崎の皆様の前でまた演奏ができるのを楽しみに、皆様と会場でお会いできるのを楽しみにしております。


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