市内の随所に残る、神話や古代にまつわるミステリー。あなたも歴史のハジマリをひもといてみませんか。

神武天皇と宮崎神宮

[吹奏楽部も盛り上げる宮崎屈指のイベント]

神武天皇と宮崎神宮

「神武天皇ってどんな人?」「宮崎神宮のいわれって?」…宮崎神宮大祭(神武さま)を控えた今、宮崎に関わる神話をおさらいしてみましょう。


吹奏楽部も盛り上げる宮崎屈指のイベント

 130年以上も続く「宮崎神宮御神幸祭」は、遠方に住んでいて親しくお参りすることができない人が「年に一度は心ゆくまで拝みたい」と願ったことから始まりました。今でも、「御鳳輦(ごほうれん)」に、手を合わせて拝まれる人は少なくありません。
 宮崎神宮大祭は、今では宮崎を代表する祭りに発展しました。天照大御神(アマテラスオオミカミ)の像やおきよ丸が街を練り歩く姿は圧巻です。また、今年は中学・高校8校、6チームの吹奏楽部が神賑行列を盛り上げます。


宮崎神宮とは?

 御祭神は神武天皇とその両親(ウガヤフキアエズノミコト、タマヨリヒメ)。孫・タケイワタツノミコトが、祖父を讃えるため鎮祭したのが始まりとされます。社殿は明治神宮などを手がけた伊東忠太氏が設計(国登録文化財)。樹齢100年以上の狭野杉が使用されています。


数々の苦難の末に即位した神武天皇

 聡明で武術にも秀でていた神武天皇は、宮崎県高原町に生まれ、今の宮崎市の下北方町付近に居を構えたとされます。45歳の時、全国を治めようと決意し、日向の美々津から船出され東方へ。賊の襲来や暴風で兄を亡くすなど苦難が続きますが、初代天皇に即位し、めでたく日本を建国したといわれています。


ナゾ多き史跡・生目古墳群

 100mを超える前方後円墳が3基もあり、九州でも最大級の規模を誇る生目古墳群。現在も発掘調査が続く古墳群の姿を紹介します。生目古墳群は平成10年度から発掘調査が始まり、今も新たな歴史の解明が続いています。平成20年には史跡公園として開園し、発掘現場や整備の状況を見学することができます。古代の神秘を間近に体験できるのも、生目古墳群の楽しみ方の一つです。


先人への敬意を胸に古墳へ

 私が古墳に興味を持ち始めたきっかけは「前方後円墳ってかわいい」という気持ちから。知識や歴史的背景は現地の空気を楽しんでいる間に少しずつ身に付いてくるもので、「歴史に詳しくないから…」という理由で古墳めぐりをためらう必要なんてありません。その上で古墳はお墓であることもお忘れなく。古代の人々や古墳を残してくれた先人への敬意は、きっと古代ロマンに思いをはせる手助けをしてくれます。ぜひ生目古墳群に足を運んでください。
(古墳シンガー 古墳にコーフン協会会長 まりこふんさん)


気軽に古代を体験できる生目の杜遊古館

 館には、生目古墳群や市内で出土した遺物の保管や展示、研究を行う埋蔵文化財センターと、宿泊研修やさまざまな古代体験ができる体験学習館があります。体験学習館では、勾玉(まがたま)や土笛、はにわ作り、古代織りを実施中。人気の勾玉作りは、利用金が130円から230円、1時間ほどで出来上がるので、親子で気軽に体験できます。
 生目古墳群は、古墳の謎に触れられるだけでなく、学校の自由研究の題材にしたり、芝生広場をウオーキングしたりと、いろいろな楽しみ方があります。館の敷地内には、古墳時代に木棺の材木として使われたコウヤマキ(県準絶滅危惧種)などの貴重な植物もありますよ。


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宮崎の神話をおさらい! 宮崎ハジマリ・ミステリー・ツアー 写真

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