▲宮崎伴走者協会 会長 金丸 修(かねまる おさむ)さん
44歳のとき知人に誘われたことがきっかけで伴走の道へ。第1回世界盲人マラソン宮崎大会(現在の視覚障害者マラソン大会)に伴走者として出場し、初対面だった滋賀県の千田隆司選手とフルマラソンを完走する。

宮崎市で輝いている人を紹介する「キラリ! 宮崎人」。今回は、視覚障がいを持つランナーをサポートしている宮崎伴走者協会の会長、金丸修さんです。

知人からの誘いがきっかけで練習や大会に参加

[あの場所に集まりたいそう思える雰囲気づくりを]

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知人からの誘いがきっかけで練習や大会に参加

宮崎で初めて「視覚障害者マラソン大会」が開催された1992年ごろは、視覚障がい者の人が参加できる大会や、練習ができる機会がなかなかありませんでした。

大会が開催されたことをきっかけに、本格的にマラソンの練習がしたいとの声を受け、1996年に宮崎伴走者協会が設立されました。

「当時、私はトライアスロンをしていました。知人から視覚障がい者の伴走者として大会で走ってみないかと誘われ、少しでも皆さんの役に立つならと思い、練習や大会に参加するようになりました」と話す金丸さん。現在、同協会の会長としてチームをまとめています。


あの場所に集まりたいそう思える雰囲気づくりを

現在は81人のメンバーで活動。練習日の毎週日曜日になると、大淀川河川敷ににぎやかな笑い声が響き渡ります。「練習の時間になっても、いつまでもおしゃべりしていて走り出さないんですよ。

ランニングや休憩中、練習後もずっとこの調子です」と笑顔の金丸さん。走ることよりもまずはコミュニケーションが大切だと話します。「今日は走りたくないと思う日でも、あの人と話したいなと思ってとりあえず家を出てみる。集まりさえすれば、みんなでわいわい話が盛り上がり、気が付けば自然と走り出しています」

伴走する相手はいつも同じ人とは限らないため、どんな相手とも足並みを揃えなければなりません。また、路面の状態、曲がり角などコースの状況や距離を事細かに伝える必要もあります。「そのためには、伴走者も視覚障がい者の立場になって考えながら練習を重ねることが大切です」と話します。

みんなが怪我なく、気持ちよく走ってもらえるよう、自身の走力を上げるためのトレーニングも欠かしません。


走りたい気持ちが周りを動かす

毎週同じ場所で練習をしていると、すれ違う人の行動に変化を感じるそうです。「視覚障がい者の皆さんが、一生懸命走っている姿に何かしらの刺激を受けているのかなと思います。挨拶をしても返さなかった人が、自分から声を掛けてきたり、ウオーキングをしていた人が、ランニングに挑戦してみたり。

私たち伴走者がこうして集まるのも、障がい者の皆さんの走りたいという強い気持ちに動かされてのことなんです」

協会の設立当初から参加している視覚障害者マラソン大会も今年で20年目。これからも障がいを持つ人たちの走りたいという思いに応え続けます。


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主役は障がい者の皆さん。その走りたいという思いに寄り添いながら伴走します。|(金丸 修)-キラリ宮崎人vol.31 写真

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