県内市町村をパームスが一方的に応援します!
パームスが、県内市町村にエールを送る本コラム。
今回は南の隅っこ、串間市です。

アピール上手な日南市の隣のためか、
ここのところ、存在感でもなんとなく隅っこ感が……いえ、
潜在力をたくわえているんですよね。
少し深く潜っているだけで。

ブームに乗せられて

[自然の恩恵受けるまち]

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ブームに乗せられて

猿たちの楽園、幸島。
外国人研究者が唱えた、この島発祥の説がひところブームを呼びました。 ご存知、「百匹目の猿現象」です。

幸島の猿の芋洗い行動が、遠く大分は高崎山の猿に伝播……そう、たくさんの想いは時空を超えるんだよそんな解釈をされて、 世界中で語られました。でも後に、高崎山に伝播した事実は実際はなかったことが発覚… … 。いまではトンデモ理論扱いをされてもいます。

でもあんまりブームになったので、そのさなかに串間市は建てちゃったんですな。 「百匹目の猿現象発祥の地」の記念碑を  建立は平成16年。幸島を望む対岸にいまでもあります。

戦跡などが「悲惨な過去を語り継ぐ場所として… … 」とよく形容されますが、 こんな気まずい過去を語り継げる場所がほかにあるでしょうか。 こういうこと書いて怒られるんでしょうかパームス。 ともあれ、そんな「串間らしさ」を皮切りに、同市の魅力をお伝えしたいと思います。 いいネタもってんなぁ、串間市!


自然の恩恵受けるまち

現在、同市の人口は、約1万8000人。ピーク時は4万人を超えましたが、いまや町である高鍋や三股より少なくなりました。 高齢化率は37%で県内にある市では最高です。新婚旅行ブーム時に113万人を数えた観光客数は、 現在5分の1以下。そして昨年はついに、市内唯一の書店が閉店……。 いろいろと猿の手も借りたい状況だったりします。

も、もちろん、明るい話題もありますよ! 人気のご当地グルメ「串間活〆ぶりプリ丼」もそうです。 今年、提供開始から3万食を突破。これを食べるためだけでも串間に行く価値は十分あります。 なんせ今年のミラノ万博に出展したほど、串間にとって自慢のぶりです。 ブランドを磨き上げるノウハウも一流。 串間の水産会社では、浮き沈み可能なイケス、自動給餌、 食欲センサーなどが導入されています。 串間のぶりを育てるのは、最新の「ハイテク養殖」なのです。

一方、串間の陸のほうの産物と言えぽかんしょ。 いまや香港などでも人気を呼び、串間の輸出商品にもなっています。 6 次産業化で急成長する民間企業も現れ、串間の芋はまだまだ伸びしろ十分。

また、原発誘致の反動もあって、串間はクリーンエネルギーヘの関心も高く、 日本初の市民共同発電所がつくられ、小水力発電や風力発電の稼働も始まりつつあります。 エコツーリズムをめざすまち、串間。ヤダ、ちょっとカッコイイ! 


異文化も財産!

もうひとつ、串間で近年顕著なのが、県外からの移住者の多さです。 とりわけ市木地区に集中し、宮崎人にはない行動力、情報発信力をもって、 N P Oや事業を立ち上げたり、自給自足や表現活動の拠点にしたりしています。 震災から避難してきた人もいれば、串間に来るなり惚れ込んだという人もいる。

内側から見れば衰退していく自治体のようでも、 外からは十分魅力的に見えるまちなんですね。

離島という、もっと悪条件の島根県の町が、Iターン者を主軸にまちおこしの成功例をつくったケースもあります。 串間には特産品もある。産業もある。人材もいる。移住者の文化もある。 学説としてはともかく、理念は串間に生き続けている「百匹目の猿」です。 市内にいくつもある99匹の群れが、ある1匹によって互いに伝播していくと、 まだまだ串間は輝きそうな気がします。

道の駅もできるし、楽しみがもてる今後の串間です。実は、本誌編集長も同市出身! 口を開けば語られる串間愛。編集部は同地から遠い宮崎市内ですが、 故郷への想いは距離を越え、きっと串間に伝播して必ずや… …

時代も変わったので、そういうのはケータイで伝えると申しております。


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