村で活躍する人たちに集まってもらい、ざっくばらんに語り合ってもらうこのコーナー。第3回は、村の農産物を獣害から守るために、イノシシやシカの駆除に奮闘している有害鳥獣対策協議会の5人にお集まりいただきました。年々被害が増えている獣害対策に、どのように取り組んでいるのでしょうか。
[村での獣害は今どんな状況なのですか?]
村で活躍する人たちに集まってもらい、ざっくばらんに語り合ってもらうこのコーナー。第3回は、村の農産物を獣害から守るために、イノシシやシカの駆除に奮闘している有害鳥獣対策協議会の5人にお集まりいただきました。年々被害が増えている獣害対策に、どのように取り組んでいるのでしょうか。
有害鳥獣対策協議会とはどんな組織ですか?
(敬)2014年7月に結成された、鳥獣対策の特別班です。鉄砲3名、わな3名からなっちょるチームで、毎月16日以上イノシシやシカの駆除に当たっちょります。いわば、プロの駆除チームやね。
(啓)今までは自分の都合で駆除しちょったけど、なかなか息が合わんし、効率が悪かった。そんなときに、村から組織発足の話が出て、今に至る感じやね。
(源)みんな普段から山の中で顔を合わせるメンツじゃけど、チームになったのは初めてやね。免許保持者約90人のうち、実際山に入るのは60人くらいやけど、実際にしょっちゅう駆除できるのは10~15人。わしらはその中でも毎日駆除に動ける人間っちゅうことで推薦されたとよ。
(啓)最初聞いたときは何の話かー?って思ったわ。自分の仕事をせんもんばっかりが集められたっちゃねっかー?って笑いごとよ(笑)
村での獣害は今どんな状況なのですか?
(敬)ここ3~5年でだいぶん様子が変わったと思います。民家の庭先の野菜まで相当やられてますよ。
(利)シカなんて昔はあんまり目にせんかった。今はどこにでも出よるもんな。
(末)シカの餌になる雑木が減ってスギやヒノキが植林されたり、山を開いたりしてきたことの影響もあるやろうね。
(啓)今まではシカネット(防護柵)を張っちょったけど、シカが食い破ったりして、今のままでは植林したスギが育たん! ということで、これまで以上に駆除の必要性が高まってきて、チーム編成に至ったという経緯です。
なるほど。獣害は深刻さを増してきているんですね。皆さんは普段どのように駆除しているのですか?
(利)夜明けから日没までずっと山におるよ。
(啓)山でなかったら谷におるわ。一同(笑)
(源)撃ったりわなを仕掛けたりするだけじゃなく、ここには何頭くらいおるかとか、調査しながら移動したりもしますね。
危険な目に遭われたことはありませんか?
(一同)あるある。そらあるわ。
(啓)末五郎さんは銃を持って50年以上のベテランじゃけど、いろいろあるじゃろ?
(末)あるわー。イノシシの大きいやつはわなにかかった状態でも怖えよー。噛み付かれたり、蹴られたりする。突進されると鉄砲も曲がっとぞー! 捕らえるには撃つだけじゃなくて戦わにゃいけんかい、こっちも必死よ。
それは怖いですね! 人数も限られていて大変だと思いますが、ケガにだけは気をつけてください。
(敬)人手は足らんし、みんな高齢にもなってきちょっけど、村のためにがんばります。
(末)他の仕事せにゃならん若もんのことを思えば、わしらはまだまだがんばらにゃいかんかいね!