▲湯川 英男(ゆかわ ひでお)さん
宮崎市神話・観光ガイドボランティア協議会 会長
愛知県出身。平成10年に仕事で宮崎に転勤し、定年退職後も定住。歴史好きが高じて宮崎市神話・観光ガイドボランティアとして活動を始め、現在は同協議会会長を務める。「神話を学び歌う会」「劇団みやざき神話ワールド」も設立。

宮崎市で輝いている人を紹介する「キラリ! 宮崎人」。今回は、市内に点在する神話のスポットでガイドボランティアを行っている湯川英男さんです。

市民大学の講座に熱中

[観光客も魅了する臨場感]

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市民大学の講座に熱中

黄泉の国から戻ったイザナギノミコトが汚れを落としたみそぎ池、海幸と山幸の兄弟が繰り広げる物語の舞台、青島…市内には、神話に登場するスポットが数多く点在しています。宮崎市神話・観光ガイドボランティアの湯川さんは、訪れる観光客に神話の魅力を伝えています。

「みそぎ池と江田神社、青島、宮崎神宮、平和台公園の4か所で案内をしています。現在は約50人のガイドが在籍して、毎月の研修会で研さんを積みながら活動しています」

邪馬台国や古墳時代など、古代の歴史に昔から関心があったという湯川さん。転勤を機に訪れた宮崎の温暖な気候や人柄を気に入り、定住を決めた湯川さんは、たちまち神話の世界に魅了されたそうです。「退職後、何をしようかとしばらく新聞を読みあさっていた時に、宮崎市観光・神話市民大学の開講を知りました。

その前にひむか神話街道(高千穂町と高原町を結ぶ観光ルート)を訪ね、神話への興味が高まっていたこともあり、すぐに講座を申し込みました。毎回の講義がとにかく面白くて、夢中になりましたよ」


観光客も魅了する臨場感

湯川さんはそんな神話ガイドの醍醐味について、こう語ります。「青島では、山幸はここから海宮(わだつみのみや)に旅立ったんですよ!という。みそぎ池では、ここでイザナギノミコトが裸になって池の中に入っていったんですよ!という。

すると観光客の目にも現実の風景と物語の世界が重なって見えてきて、とても感動されるんですよね」 神話はまるで小説のようで、ともすれば非現実的に映りがちですが、宮崎には物語の舞台が目の前にあります。この類いまれな臨場感こそが神話の面白さだと、湯川さんは笑みを浮かべます。


100歳まで続けたい

市民大学終了後の平成15年にガイドに登録し、現在は同協議会会長として神話のPRに尽力する湯川さん。昨年は、神話を学びながら楽しめる「ひむか神話かるた」を宮崎青年会議所と一緒に作成し、市内の小学校などに配布しました。

また、神話をミュージカルで伝える劇団を設立したり、紙芝居にも使える絵本を出版したりするなど、精力的に活動しています。

「宮崎では、神話の二文字をよく見聞きしますが、物語の内容を知っている人はまだまだ少ない印象を受けます。誰もが県外の人にガイドできるようになってほしいですね」。ガイドは100歳まで続けたいという湯川さん。その意気はますます盛んです。


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まるで小説のような神話。その舞台が目の前にあるという臨場感こそが宮崎の魅力です。 写真

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