田んぼの中に木々が数本生えた小さな森が。ここは「年の森」といわれ、神様が鎮まるところなんだそうです。管理者である平田神社の永友敬人宮司にお話を伺いました。
[年の森は古墳でもある、神話の言い伝えも]
田んぼの中に木々が数本生えた小さな森が。ここは「年の森」といわれ、神様が鎮まるところなんだそうです。管理者である平田神社の永友敬人宮司にお話を伺いました。
年神の鎮まるところ
平田神社の南東200メートルほどの田んぼの中に、まるでそこだけ別空間のように「年の森」が在ります。
管理者である平田神社の永友敬人宮司によると、「社(昔使われていた「もり」)という字には「神が鎮まるところ」、「年」という字には「五穀豊穣やその年の幸せを願う年神」という意味があり、「年の森」の名には「年神の鎮まるところ」という意味があるのだそうです。
年の森は古墳でもある、神話の言い伝えも
年の森は、実は県指定古墳でもあります。昔は、社殿に神を祭るのではなく森や石を神体として祭っており、川南の古墳が造られていった5世紀頃に、この地方を治めていた人々がここを御年神社として祭ったと考えられます。
今では、年の森の中に社がひとつ置いてあり、その傍らに竹を使った御幣を立てて祭っています。時折、御年の神の由緒を調べている人が訪ねてくることもあるそうです。
また、この地域には、かつて熊襲や隼人を征討にきたヤマトタケルノミコトや景行天皇が立ち寄ったという言い伝えがあります。
受け継がれてきた思いをこれからも
永友宮司は、「年の森は、5世紀頃から、この地域に住んでいた人々がその年の五穀の豊穣や地域の安全、幸せを願って祭りを続けてきたところだから、これからもその思いを受け継いで、守り伝えていかなければいけないと思います。」と話していました。
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