パームスが、県内市町村にエールを送る本コラム。今回は農業のまち、国富町です。
とはいえ、有機農業のまち綾町ほど際立ってはいない。宮崎市の隣でも街ではない。
目新しい観光スポットも思いつかない。でも! 実は!!
[【2】農業と先端産業と]
パームスが、県内市町村にエールを送る本コラム。今回は農業のまち、国富町です。<br> とはいえ、有機農業のまち綾町ほど際立ってはいない。宮崎市の隣でも街ではない。<br> 目新しい観光スポットも思いつかない。でも! 実は!!<br><br>
【1】宮崎と綾の間で
「国富ってなんもないよね」。
なに言ってるんだクニ!法華嶽公園はあるし、本庄稲荷神社もあるクニ。大坪地区の山桜は、いまや超?有名だクニ!!
… … 変な語尾を流行らせようとしてる? まさか。みなさんご存知、国富町のゆるキャラ「しらたマン」のマネに決まってるじゃないですか。知ってるくせに。知ってますよね?
いまや宮崎市のベッドタウン、国富町。農業のまちです。切り干し大根の生産量は日本一を誇ります。葉たばこは最盛期より減ったとはいえ、全国的産地の地位を保っています。
花の季節は西都市の桜と菜の花がもてはやされますが、一方、法華嶽公園は桜とシャクナゲの競演。そう、地味じゃないトミ。楽しいスポットが国富にはあるトミ!
「しらたマン」の相方、ご存知「しらたまちゃん」をマネしてみました。有名ですよね?
【2】農業と先端産業と
宮崎市「なぁ、この際、みんなまとめて一緒になろうや」。
国富町「イヤだ!合併するなら、東諸県郡のみんなと一緒になるんだ!!」。
綾町「えっ? ウチは自立してやってくけど」。
高岡町「東諸県郡が一緒になるメリットってなに?」。
国富町「……」。
宮崎市「じゃあ、ウチ来る?」。
高岡町「ウイッシュ!」。
国富町「… … 」。
以上、勝手な擬人化による東諸県郡合併物語をお届けしました。関係の皆様には先回りしておわび申し上げます。
とそんなこんなで現在に至る国富町です(どんなだ)。いまは農業に加えて先端産業のまちでもあります。プラズマディスプレイエ場の印象がいまなお強いですが、あそこは現在、太陽電池生産工場ですのでお間違えなく。しかも世界最大級! 国富スマートICが完成すれば、誘致企業はもっと増えるはずです。
また、国富町はイベントもユニークです。町民総出の「天領大綱引き」。江戸期の祭りを再現したそうです。「法華嶽少年少女剣道大会」は、芝生の上ではだしで行う全国的にも珍しい剣道大会。なのに、大々的にP R しないのが国富らしいというか。
法華嶽が舞台の野外フェス「ホッケストック」も、ウッドストックのもじりが話題になったのは昔の話、規模は拡大しつつもすでに恒例行事の感があります。去年の開催で第19回です。
でも、このあたりが実を言うと、いい意味での国富町らしさなんですよね。
【3】地味ではなく地道
ホッケストックが19回。法華嶽の剣道大会は去年が第22回。イルミネーションでおなじみ「真冬のたなばた」は23回です。国富のイベントは息が長い。宮崎で短歌大会と言えば、若山牧水の出身地・日向市が有名ですが、平安時代の歌人、和泉式部ゆかりの国富町では、知られてなかろうが「ふれあい短歌大会」が第28回。総合町民祭は去年で第32回、合同金婚式は43回!
国富町は地味というより地道なまちです。根づくまでやる。根づけば続ける。農業のまちらしい根気と実直さがあります。ホッケストックなんて、いまやアフリカのミュージシャンが来るまでに成長していますから。音楽、短歌などの文化の醸成には時間がかかります。しかし、地道に具現化し、定着させていく。それが国富町の持ち味とも言えるのです。
去年からは七夕まつりが始まりました。3月の本庄稲荷神社初午大祭には、今年が初めての催しも(15ページ参照)。いずれも来年、再来年と、国富という町ともども見守っていきたくなります。
最近はとかくネットで話題になりやすい、奇をてらったPRに走りがちですよね。一時的な話題づくりより着実な町づくり。国富の姿に見倣うべし、です。
なお、話の都合上、「しらたマン」がフォーチュンクッキーを踊っている動画は見なかったことにしています。ご了承ください。
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