▲国保年金課 管理栄養士 井俣 真由美さん
食育というと子どものことだと考えがちですが、家庭での食事を充実したものにするのは大人の役目。どうすれば偏りがちな食生活を見直せるでしょうか。
[私たちの体は、食べたものでできているんですよね]
▲国保年金課 管理栄養士 井俣 真由美さん
食育というと子どものことだと考えがちですが、家庭での食事を充実したものにするのは大人の役目。どうすれば偏りがちな食生活を見直せるでしょうか。
食べ物は体をつくるもと 選ぶ力を身に付けよう
▲NPO法人食生活応援団ベジフルバスケット
代表 矢野 智香子さん
6月は食育月間です。市では、1人1日350gの野菜を食べて健康的な暮らしを送る「MVP 350(ミヤザキ・ベジタブル・プロジェクト)」を推進しています。生活習慣や病気の傾向も踏まえながら、日ごろの食生活を見直してみませんか。
【井俣(以下、井)】
平成25年に健診を受けた宮崎市の皆さんの健康状況(平成25年宮崎市国民健康保険加入者の診療費)を見ると、生活習慣が要因となる疾病は、30代後半から発生し、50代後半からの増加が顕著です。
【河野(以下、河)】
宮崎市の特定健康診査の受診率は県内最下位。大人の生活習慣の改善が急務ですが、あまり問題だと感じられ
ていないのでは?
【矢野(以下、矢)】
そうですね。まずは自分が口にしている食べ物に関心を寄せることから始めるとよいのではと思います。
私たちの体は、食べたものでできているんですよね
▲農政企画課 主査 河野 由紀子さん
【河】
そういえば、加工食品にはよく分からない名前が原材料名として並んでいるものもありますね。
【井】
野菜や魚、肉には原材料名はないわけで、加工食品にはそれだけ別のものが含まれているということですね。
【矢】
そうなんです。忙しい中で毎日手作りというのは大変。加工食品に助けられることも多いでしょう。そうであれば、なるべく食品添加物などが多く含まれない食品を選ぶようにしたいものです。
【河】
自分が食べる物は、日ごろから意識できるといいですね。
【矢】
私たちの体は、食べたものから作られます。体のために、よりよい食べ物を選ぶ力を身に付けたいものです。
【井】
食生活の偏りは、思い込みによるところもあります。野菜ジュースを飲んでいるから野菜は取れているという人がいますが、塩分や添加物が含まれていますし、実は食物繊維も水溶性のものしか取れていません。
【河】
サラダを食べていると言いながら、実際は野菜以上にマヨネーズやドレッシングを多く取っているケースも目立ちます。
【矢】
思い込みを変えるには、選ぶための知識が必要です。例えば、朝食で取ってほしい栄養の一つはブドウ糖。パンでもよいのですが、パンにはもともと食塩や砂糖が含まれているので、お薦めはおむすびです。
いっぺんに変えるのは困難。小さなことから1つずつ
【井】
いっぺんに変えるのは難しくても、例えば生野菜をゆで野菜にするだけでも野菜が食べやすくなります。知識を生かして、何か一つでも変えてみるといいのでは。
【河】
いいですね。食育というと、3食ともちゃんとしないといけないような印象を受けがちですが、野菜の調理法を工夫をするだけでも目標の1日350gに近づけられそうですね。
【矢】
そうですね。それに、食事は五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)で楽しむもの。大人が率先して素材本来の味わいや風味を楽しんでほしいと思います。
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