神楽の衣装は基本が白装束で、舞によっては赤いタスキをつけたり、狩衣をまとったりします。

この姿が「普段と違っていて、とてもカッコイイ」と評判なのですが、残念ながら令和2年の夜神楽は中止となりました。
ですが、昼に神楽を舞う「日祭り」のために、村所神楽と小川神楽の皆さんが神楽の練習をしていると聞き、撮影に伺ってきました。

※越野尾神楽は令和2年の練習は中止となっています。

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<br /> <br /> 姿2<br /> <br /> <br /> 2<br /> <br />

お仕事が終わった金曜の夜に公民館へ続々と人が集まってきます。

まずは、子どもたちの練習。
先輩たちが周りで見守り、足さばきや鈴の動かし方の指導が入ります。
舞っていた子どもたちに、休憩中、お話を伺いました。


―神楽はいつからしてますか?
 大:小5のときからです。
 貴:僕も小5です。

―神楽をしようと思ったきっかけは何ですか?
 大:兄がやってるのを見てかっこよくて、入りたいと思いました。いとこも友達もいたし。
 貴:僕も兄とか友達とかやってたので入りました。

―来年から高校生になりますが、神楽は続けるの?
 大:帰ってきてやろうと思ってます。
 貴:する予定です。


ここで休憩が終わり、大人の練習が始まりました。

インタビューした彼らも大人の練習を真剣な目で見つめていました。
今日は四人舞の練習。


周りも見よう見まねで舞い、大先輩からの指導を一言一句、聞きもらさないように聞いていました。

練習終わりに、大人の方にもお話を伺いました。


―神楽を始めたのはいつから?
 小5のときやね。親がしてたから、自然と入った感じ。じいちゃんが神楽してるの見てかっこいいと思ってたのもあるかも。

―ずっと続けているんですか?
 高校で村を離れてたときも帰ってきてしよったね。俺が帰ってきた年は村に帰ってくるやつが多くて。だから、俺らの年代は、保存会のメンバーの中でも多いんよね。神楽もなかなか出番が回ってこんくらい。

―息子さんも、高校でも神楽を続けたいって言っていましたよ。
 もともと神楽をしろって言ったことはなかったんだよね。兄ちゃんやら友達やらもしてたから自然と入ったんかな。俺もそうやったけど、中学生くらいになると「やらんといかん」みたいな気持ちが大きくなるのかもね。

―今年は夜神楽がなくて残念ですね。
 ないからこそ、自分たちの技を鍛える年だと思っとるよ。普段は祭りで舞う神楽しか練習できないから、余裕のある今、先輩たちからいろんな技を盗むというか。皆もそういう気持ちなんじゃないかな。来年、期待しててよ。


一方、小川神楽では子どもたちが舞うのを先輩たちが見守っていました。
先輩の指導を聞く姿は、大人顔負けの真剣そのもの。
足さばきや手の角度などの指導を受け、何度も練習します。

この日は子どもたちが前回、間違えたところをしっかりと復習してきていたため、さっくりと練習が終わりました。
練習が終わると、子どもたちはいつもの可愛い笑顔を浮かべていました。


取材を終えて

一生懸命、練習する姿は衣装をまとっていなくても、とても素敵なものでした。
祖父から父、父から子へと受け継がれ、そうして子から孫へと繋がっていく。
西米良の神楽がほぼ形を変えずに残ってきたのは、こうした素敵な繋がりがあったからなのだと感じました。

ご協力いただいた小川神楽保存会、村所神楽保存会の皆さん、ありがとうございました。


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