今回は、市内の女性農業者団体のネットワーク組織「PAM」所属のひまわり会で精力的に活動するマンゴー農家の児玉亜沙美さんです。
県立農業大学校を卒業後、市内のマンゴー農家のご主人と結婚。市内の女性農業者団体のネットワーク組織「PAM(パム:Power Agriculture Ms Mama Miyazaki)」や「農業女子プロジェクト」の一員としてさまざまな活動を行っている。
[女性農業者団体のネットワーク組織「PAM」で出店]
<br /> 今回は、市内の女性農業者団体のネットワーク組織「PAM」所属のひまわり会で精力的に活動するマンゴー農家の児玉亜沙美さんです。<br /> <br /> 県立農業大学校を卒業後、市内のマンゴー農家のご主人と結婚。市内の女性農業者団体のネットワーク組織「PAM(パム:Power Agriculture Ms Mama Miyazaki)」や「農業女子プロジェクト」の一員としてさまざまな活動を行っている。<br />
出荷するまでが仕事じゃない! 農家だからできることを模索
宮崎を代表するフルーツ、マンゴー。完熟にこだわり、樹上で熟して自然に落下する果実を、一つ一つネットで受けとめ収穫します。
「完熟前にネットを掛ける時は、まるで嫁入りする娘にウエディングベールを掛けているような思いになるんですよ!」と眼を細めて語る児玉さん。国富町の農家から市内のマンゴー農家に嫁ぎ、植えて27年になるマンゴーの木を家族全員で大切に守りながら、栽培しています。
女性農業者団体のネットワーク組織「PAM」で出店
そんな中、児玉さんは農家の仕事について、考えが少し変わってきたといいます。「実家で手伝いをしていた頃は、作物を出荷するまでが仕事だと思っていました。でも、本当にそれだけでいいのかなと疑問を持つようになったんです」。きっかけはPAMで出店した中心市街地で年二回開催される大街市でした。
「大街市は、生産者が消費者へ直接販売し、その声を聞ける初めての場でした。しかし、作物の魅力や出荷までの経緯などをうまく伝えられなかったんです。そこで、次に出店する時は、事前に下調べし、作物の魅力や農家の思いを伝えるようにしました。すると、自分自身の楽しみも広がり、農家だからできる伝え方がまだあるのでは、と思い始めたんです」と児玉さんは振り返ります。
「農業女子プロジェクト」にも参加
生産から出荷までに終わらず、農家ならではの知識を生かした販売方法で、農業の魅力を伝えたいと意気込む児玉さん。今ではPAMの若手女性農業者が集まるひまわり会の一員として、イベントでの直売、年一回の先進地視察、自家製の材料を使ったドレッシングやみそ造りなど精力的に活動しています。また、PAMの講演会の講師との出会いから、農林水産省が主宰する「農業女子プロジェクト」に加わることに。農業に携わる女性目線での商品開発や、農業で活躍する女性の姿を多くの人に発信する全国規模の取り組みにも参加しています。
「ひまわり会で活動を始めて、農家ができることの幅広さに気付き、多くの人とのつながりができました。これも、背中を押してくれる大切な家族や仲間、先輩の女性農家さんのおかげです」。
困難を乗り越えながら農業の魅力を発信し続ける
作物を育てるのに、困難は付き物。平成23年の新燃岳噴火は、収穫につながる年一回の大事な受粉に大きな影響を与えました。「降り積もった灰でハウスの中が真っ暗になり、受粉のための大事な蜂が飛びませんでした。毎日、家族総出で灰を払って、なんとか受粉させることができましたが、改めて自然の厳しさを実感しました」。
困難を乗り越え、日々女性農業者としての可能性を模索している児玉さん。農業の魅力を多くの人に伝えたいと、その熱意はますます強くなっています。
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