昭和35年4月号から1年間連載されていた「地名むかしむかし」。
宮崎市内のいろいろな地名の由来を当時の文章のままお届けします。
昭和35年9月号より

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 宮崎市にくると橘橋から橘通りをはじめ、デパートにもタクシーにも、その他あらゆるものに橘の名がついている。 これは今さらいうまでもなく古代の『筑紫の日向の 橘の小戸の アワキガ原』の名に由来するものである。

このアワキガ原(阿波岐原)はイザナギノミコトがミソギハライを行なわれしかもここでアマテラス大神、スサノオノミコト、ツキヨミノミコトの三貴神が生れられたというので有名である。

【中略】

 さて、この橘という植物は柑橘の一種で、皇居の紫宸殿の階下の西側にある 右近橘が有名である。 この樹は垂仁天皇のみ代に田道間守に命じて常世国から採って来らせられたもので、 それで田道間花がタチバナにつまったものといわれている。


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